・・・今回の話は、あくまで、たとえばの話です。
元同級生同士30人ほどで、小規模な同窓会(というか宴会)をひらくことになって
大きな広い家の一室などの場所だけを借りて
そこへ料理とかビールを個別に業者に注文して
配達してもらうことにしました。
それでビールは地元の酒屋さんに、当日、指定された時間に
瓶ビールを配達してもらうことになっていました。
しかし、当日、30本ビールを注文しておいたのに
20本しかビールが酒屋の手違い(というか勘違い)で届きませんでした。
ビールが10本足りません。
もちろん、その足りない10本を酒屋に
持ってくるように請求することもできるのですが、
もう同窓会はすでに始まっていますし。
それに30本全員分同じ瓶ビールをそろえようと思ったのに
今すぐ足りない分を酒屋が持ってこれるわけでもないので、すでに手遅れ。

だから、10本分のビールの配達の遅滞があったことを理由にして
酒屋とのビールの注文契約を全部無かったことにして
すでに届けてもらったビール20本も返品したい、と申し出ようとするのですが、、、、、、
( わざわざ酒屋に瓶ビールを頼んだけれども
全員分(30本)配達されなかったので、すでにもらった分(20本)は
全部返品して、近場のコンビニで自分たちで
缶ビールをダース買いして、全員分同じ物そろえようという魂胆 )
、、、、、、この申し出は、法律上(民法上)、請求したら認められるのか?というと
・・・・・・認められます!!
これを法的に言うと、
債務不履行のうち履行遅滞を理由とする契約の解除、
といいますかね。
しかし、酒屋にビールを注文した際に
お互いに特別な取り決めをしていた(特約を結んでいた)場合には
契約の解除は認められないかもしれませんね。
たとえば
「多少の配達ミスや遅滞があったとしても、
配達物(ビール)の返品は受け付けません」
と、酒屋の注文を書く用紙にでも記載してあったのなら
契約を解除して、ビールを返品をすることは絶対無理とは言いませんが
難しいでしょう。
まぁ、一応、基本的に
民法の条文よりも
契約当事者同士が取り決めた特別な取り決めの方が優先しますからね。
なにもお互いに特別な取り決めをしていない時にしか
民法は基本的に適用されません。

・・・・しかし、民法的にどうであろうが
注文する際に特別な取り決めをしていようが
それらはあくまで理屈上の話ですので。。。。
酒屋から配達された瓶ビール20本だけは仕方なく頂いておいて
注文したが手違いか勘違いで持ってきてくれなかった
足りない分10本についてだけは
「注文はなかったことにしてくれ」と事情を話して丁寧に頼めば
酒屋も納得して応じてくれないこともないでしょう。
( 足りない、10本分はコンビニで缶ビール買ってくればいい。
全部瓶ビールでそろえることはできないが、、、
まぁ、どんな形であれみんなでビール飲めればそれでいいと考えるべし。 )
さすがに、全面的に契約解除して、全部返品したいとか言い出してしまったら
酒屋も「はぁっ?何言ってんだこいつ?」って思うでしょうし
少しは相手の立場をたててあげながらも、
こちらも相手が飲めるだろう、と思う程度の譲歩を引き出すべきでしょう。
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