昔の海外のどこぞの話。
100年くらい前。
うろ覚えで話す。
その頃くらいから、
女性がだんだんと外へ出て働き始めるようになるのだが、
いかんせん、あまり仕事が無い。
けれども、普通の工場よりも、3倍の給料で
女性を雇います、とかいう求人があったので、
その工場勤務の求人に釣られて、多くの女性が食いついた。
これなら女の私でも、自身一人の稼ぎでやっていけそうだし
独り立ちできるわ~。
で、そんな好待遇で、どんな仕事させられるのか、というと
時計の針とか、時刻を表す数字に、
筆でペタペタとなにかの塗料を塗る、簡単なお仕事。
どうやら、その塗料を時計の、それらの部品に塗ると、
夜でも時計が光るので、
今何時なのか、時計が確認しやすくなるとのこと。

そして塗料を時計に塗る際に、雇われた従業員の女性達は
口に筆先をくわえて、毛並みを直したりして、
また塗料を筆につけなおして、作業を繰り返し続けた。
そして一日の仕事が終わり、
あ~、今日も一日疲れた~、、、、でも、さぁ?
気晴らしに、ちょっと帰りに最近はやりのダンスホールにでも
寄っていかない。
いい男見つかるかもよ~、ということで、
その工場で働く若い女性達が何人かで
仕事帰りにダンスホールに寄った。
そして彼女たちは、ダンスホールで踊り始めた。
すると、なんと不思議なことでしょう。
彼女達の体が、薄暗いダンスホールの中、
一際明るくピカリンピカリンと、
本当に発光しているではないですか。
まわりにいた他の客達は驚いた。
そして彼女たちも、みんな注目を集めていることに気づき、
「今、、、私達、、、すごく輝いている!」
、、、と思った。
しかし、工場で働き出して、日が経つうちに
彼女たちの体に、さらに異変が出始めた。
ある者は、歯が抜け始め、
またある者は、アゴが何倍にも膨らみ、
ある者は、まともにしゃべれなくなり、、、、
次第に立ち上がれなくなり、寝たきりになり、
それで働く女性達はパタリパタリと、、、なってしまった。
実は、その時計の部品に塗っていた、
夜でも光る塗料の中には、
アレが含まれていたのである、、、、そうアレである。
その工場の経営陣達は、もちろん、その塗料の中に
アレが含まれていて、
そして人体には、、ということは、知っていたのである。
それなのに、雇った女性達に、普通の服を着せて作業させて、
あまつさえ、塗料のついた筆先を口にくわえていても、
何も言わなかったのである。
(・・・というか、仕事上そうした方がいい、と
工場側の上司から教えられた)
そして、その工場で働いた女性が
工場を訴えて争おうとするのですが、
その工場はなかなかの大手であったので
味方に付いてくれる弁護士は、最初誰もいなかった。
それに依頼する十分な金もないので。
しかし、時が経つにつれて、
当時の報道機関などが取り上げ始めて
世間も注目し始めたので、
なんか知らんが金が無くても、味方についてくれる弁護士が現れた。
それで裁判がやっと始まってからも、
いろいろあったが、最終的には勝訴した。
まぁそれなりの額を勝ち取ったらしいのである。
で、、、その後、
たしか、かなり後になってから
なにかのキッカケで、その工場で働いていた
彼女たちの誰かの墓を開いたら、
まだピカリンピカリンと光っていたとか・・・
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