運転手に酒を飲ませて、その運転手が交通事故を起こそうモノなら
今現代、飲食店側も処罰されることもあるが
江戸時代にも、車の事故ではないが
(自動車も無いですし)
似たように、飲酒による事故が起こったら
飲酒をすすめた側が処罰されることがあった。
江戸時代、居酒屋によった、とある武士のお侍さんに対して
店側が「さぁ、どうぞどうぞ」と酒を出して
泥酔するまで、酒を飲まして、そのあと
「夜も寒くならないうちに~」といった感じで
その武士を帰らせたことがあった。
そして、その武士は、酔ったまま自分の家もよく分からずに
夜の町中をウロウロと徘徊(はいかい)して
ぶつかった町人に対して「てんめぇ~」とか言って怒り出し
「町人風情が、どこ見て歩いてんだぁ~、無礼打ちがどうのこうの」
みたいなことを言いながら、
因縁をつけて抜刀して斬りつけてきて
ヨタヨタと千鳥足のままブンブン丸と化した。
町人側は「うぉっ!危ねぇ」と思ってよけたが、ちょっとカスッてしまい
怪我をしてしまった。
幸いにも、酔って斬りつけたせいか、
そんなたいした怪我ではなかったらしいが。
そのあと交番(番屋)の人間が、駆けつけて
武士は捕らえられたが、意識朦朧(いしきもうろう)の状態であった
そして、交番で熟睡した武士は、自分のおこなった行為などの事情を聞かされて
「うぅ、、、なんてことをしてしまったんだぁ~」と泣き出した。
酒が入ると、人が変わるって奴か。
まぁ、そのあと一応、奉行所(警察署)から、その武士は
呼び出されて、取り調べと裁判じみたことは、おこなわれたのであるが、
で、その武士は、その奉行所で取り調べを受けて
町人を斬りつけた、その夜、
居酒屋で、めちゃくちゃ酒を飲んで
“ぐでんぐでん” になったまま帰宅したことを話した。
そして、そのあと、奉行所の裁判官から
居酒屋の店長が呼び出されて
もし、酒に酔った武士が、被害者の町人が今回は幸いにも軽傷で済んだが
斬り殺していたとしたら
間違いなく、その武士は酒に酔っていたとはいえ重罪に問われただろう。
加害者が“ぐでんぐでん”になるまで、すすめるまま酒を飲ませて
そのまま店から追い出した、お前にも責任はある!
本当なら、武士である客の酔いが醒(さ)めるまで
店で寝かせておき帰さないか、あるいは
その武士の家の使いの者でも呼んで、ひきとってもらうか、するべきであった!
・・・・と述べて
その店に対して、数ヶ月間の営業停止を命じた。
まぁ実質、閉店させたってことですね。。。
現代においては、飲食店とかで、運転手が
このあと、自分で運転して帰ることを店側が知りながらも
その人に酒をすすめるなどして提供して飲ませ、
そのあと運転手が、帰りに車で事故を起こしたら、、、、
運転手に対して、店側が、飲酒運転(犯罪)をするように
直接ほのめかした、手助けなどして助長した(教唆、幇助)、、、、、、、
とまでいえなかったとしても
( つまり、飲食店側も飲酒運転の共犯、とみなすことが無理でも )
江戸時代のように、店を営業停止にすることまでは、さすがにできないが
店の店長とかの責任者(トップ)に対しても
運転免許の取り消し処分を、数年間、命じることがあるみたいですね。。。
まぁ、今回の江戸時代の酒に酔って
人に斬りかかった事例と比較するのもアレなんですがねぇ、、、、
っていうか酒飲んで腰に刃物ぶら下げていたら
カッとなったら抜いてしまうこともあるでしょう。
とにかく、いつの時代も、酒を提供して飲ませた側にも
責任をとらせよう!という考え方はあった、ということですね。
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