おすすめ記事



江戸時代の小説家の著作権について<考察>

gennk

 

 

 

江戸時代の小説家の著作権 などについて

テキトーに調べて、なんとなく分かったこと

思ったことを

今回、これまたテキトーにツラツラと書いていきます。

 

(小説家というよりかは

ライトノベル作家という感じかもしれませんが)

 

 

まず、最初に言っておくべきことは

本を書いた著者本人は、まったくワリにあわないということ。

現代よりも、もっともっとね。

主観的に見ても、客観的に見ても、かなり損している。

 

そして、反面、本を出版した本屋は、その本が売れれば

その分の売上・利益全部、ほとんど懐に入って一方的に儲けていた。

 

そして幕府側は、本の出版に関して

なんか、いろいろ細かいことを本屋とかに口出ししてくることもあるが

それらは、ほとんど幕府ないし、政府批判を取り締まるため、、、、ということ。

 

つまり、誰も、本を書いた著者本人を権利的に保護してやろうなんて

考えは持っていないわけです。

 

というか、本を書く側自身も、当初は

おもしろ半分で、遊びで書いているつもりであり

それが、ちゃんとした仕事ないし、職業になる、という意識はなかったみたいで、、、

 

まぁ江戸時代後期頃にさしかかると

本屋(出版元、版元)といろいろ、もらう金について

交渉する人が出てきますが。

それも後で話していきます。

 

 

え~と、江戸時代、本屋(出版元)同士は

お互いに出版する本が、内容が、かぶったりすることのないように

「仲間」という組合を作ってチェックし合ったりして

本屋同士で、揉め事の起きないようにしていた。

 

そして、幕府は、その本屋の集まりの「仲間」を

ほとんど幕府の管理下に置いて

新しい本を本屋が出版しようとする場合に

事前に内容をチェックして

幕府を批判したりする本を出さないようにしていた。

というか、幕府は出版物に対して

そういうところだけにしか力を入れていなかった。

 

さて、ならば、本を書く著者は、どういう感じなのか?  というと

そもそも本屋に頼んで

自分書いた本を出しても、当初は、ほとんど金とかもらっていなかったのである!

 

ほとんど遊び感覚で、面白い小説みたいなものを書いてみて

(小説みたいな、たいそうなモノでも無い、どっちかというとラノベみたい)

試しに出版してもらっていたのである。

 

 

こんな感じの小説モノ↓  超テキトーに書いた1ページ

e

 

 

 

結構、絵が描いてある感じがしましたねぇ。

つまり、なんというか最初は絵描き(絵師)が、遊び半分で

こういう軽い小説みたいなモノを書いたりしていた。

 

それで、たまに結構、売れたりすると

出版元の本屋から

料亭で高い飯を、おごってもらったり

なんか高価な羽織(はおり)というか、服をプレゼントしてもらったりして

もてなしてもらう程度であった。

 

報酬とか、そういう形では無く

ちょっとしたお礼みたいなモノを、もらっていたんですね。

 

 

しかし、江戸時代も後期頃になると

そのうち版元の本屋に、きちんとして報酬、

つまり、自分の書いた本の原稿料を請求する人が現れだした。

まぁ、それで大体、今でいう数十万円くらいもらえる人がいたらしい。

 

とにかく、何が言いたいのかというと

小説を書いて、その原稿料で生活していこうとか考える人が

出始めた、ということ。

 

 

しかし、たとえ原稿料と言っても

最初に一度、いくらか金を払ってもらえるだけで

あとから出版した本がヒットして、それがいくら売れても

本屋だけが儲かり、著者の元には一切入ってこない。

(まぁ、また本屋からオファーは、くるようにはなりますが、

それは、また本屋が儲かるからであって・・・・)

 

 

つまるところ、

定期的に本の売上などに応じて

著者の懐にも幾ばくか金が入ってくる 印税 収入という概念は、、、

つまり、著者の著作権を認める、保護するという考えは

江戸時代には存在せず、

そういった考えが日本に入ってくるのは

西洋の考えや文化などが入ってくる、明治時代以降となります。

 

 

また、最初にも少し言いましたが

著者自身の、今で言う

著作権的なモノを、著者のために、わざわざ保護してやろうという考えは

もちろん当時の本屋には無い。

 

本屋同士で、お互いに内容が、かぶらないモノを出版しようと気をつけたのは

あくまで、本屋同士の間でトラブルを起こさないようにするため。

本屋の著者に対する、当時の対応は、ちょっとヒドい。

 

本屋が勝手に、独自に

著者の同意なしに

売れた著者の本に似せた、いわゆる海賊版みたいな本を作って

出版してしまうこともあるのだった。

 

著者としては、不満だらけだが

著作権という考え自体が無い時代ですから

なんとも自分の権利を明確に主張しがたいですし、

今後も本屋に自分が書いた本を原稿料もらって出版してもらいたいですから

うるさく言えば「仲間」に入っている本屋同士、結託しているし

どこの本屋にも、自分の本を出版してもらえなくなる不安もあった。

どうしようもなかった。

 

 

まぁ、とにかく、江戸時代当時の

小説家ないし、どちらかいうとラノベ作家?達は

ほとんどは儲からないし

権利もまったく誰からも保証されていなかった、、、と。

 

なので、執筆活動のみで生活していくのは、

余程、人気で、版元の本屋に気に入られたりしないと

かなり難しかった。

 

それでも貧乏ながらも、

それ1本で生活していこうとした人も、また、存在したのも事実。

 

江戸時代の作家は、現代の作家よりも苦難が多く、

また、チャレンジ精神に満ちていたのではないのでしょうか?

以上。

 

 

 

 

 

SH

 

 

 

 

 

こういう昔の本を、漫画化してくれると、けっこう助かります。

どういう物語なのか分かりやすい。

まぁBL要素もありますが。。。。

 

 

 

 



 

<江戸時代 小説 小説家 物書き 著作権 原稿料>