<質問の概要>
弁護士・司法書士・行政書士などの士業の人が、
他の自分と同じ職業の士業の人達と比較して
仕事欲しさにとにかく格安で
依頼者から仕事を引き受けるのは
なにかの法律に抵触して(違反して)
犯罪になったりするのでしょうか?
以上よろしくお願いいたします。
<弁護士回答の概要>
私の知るかぎり
特に引き受ける仕事の価格設定には
法律による制限はないと思います。
どのような価格で仕事を引き受けようと
各士業の方の自由だと思います。
以上、参考までに。
<私の考え>
この前、知り合いが
介護職をやめて行政書士の資格でも
取ろうかな、と言っていたので
「もし資格を取って本当に行政書士として開業したなら
普通なら数万円の仕事を、数千円で引き受けてくれるなら
今のご時世でも依頼けっこう来るかもね~」
とか冗談で言い合っていて
ちょっと気になったので、
今回弁護士さんに上記のこと(質問の概要)を質問してみました。
まぁ弁護士さんの回答から、たとえば
とある弁護士が他の弁護士さんよりもかなり安く
書類作成や裁判の代理の仕事を引き受けてもOK、
同様に司法書士も行政書士も同じようなこと(格安で仕事を引き受ける)しても
OKってことですかね。
そもそも、今までにもよく
全くの同業者ではないですが
同じ“士業”同士であっても、たとえば
司法書士と弁護士とでは
取り扱う仕事の分野は多少違いますけれども
ほぼ同じ仕事内容なのに
報酬が倍以上違うというケースは
今までによくありました。
(“士業”とは「士」のつく職業の事、
弁護士、司法書士、行政書士さんのことを指します。)
具体的に言うと同じ内容の登記の仕事であっても
司法書士なら1万円で仕事で引き受けるのに
弁護士であれば3万円かかったりすることがありました。
また、とある行政書士にも
今回の質問と同じことを聞いてみると
下記のようなことを言っていました。
元々弁護士や行政書士などの士業の報酬額(仕事の依頼額)は決められていました。
(たぶん司法書士も)
しかしおよそ10年前くらいから
報酬額の自由化や、広告宣伝の規制が緩和されました。
それから同業者同士の報酬額の値下げ合戦が始まっています。
私自身は知り合いの紹介のお客様であったり
リピーターのお客様には多少報酬額を下げて
依頼を受けるようにしています。。。。。
といった感じに言っていました・・・
行政書士にかぎらず
弁護士や司法書士の人でも
友人からの依頼であったり、
親族の紹介した人からの依頼であれば
実際にかかった費用にちょっとだけ利益の額をのせるくらいで
仕事を引き受けることは、しばしばあるみたいです。
また昨今、弁護士自体も増えていく傾向があるので、
これからさらに競争が激しくなり
依頼料が安くなっていくでしょう。
・・・よく考えれば
法外に高い依頼料で依頼を受けても、
今のところなにも問題ないみたいですし
(どうかんがえても相場よりも
高い依頼料を提示してくる士業の人は結構いますので)
その逆として、
依頼料を格安にしても問題ないと考えるのも当然でしょう。
また、詳しくは知りませんが
何かの記事か本に
弁護士が裁判とかの仕事を引く受けても
依頼者にまったく報酬を請求しないこともある、
と書いてありました。
そのように、なにかのボランティアの一環として
裁判活動をしている弁護士もいるということです。
(そんな活動をして、本当にその弁護士に
一銭たりとも金が入ってこないのかまでは知りませんが)
あと私の今回の質問に答えてくれた弁護士さんは
「問題となるのは価格ではなく、“クオリティ”」だと言っていました。
つまり価格がどれだけ安かろうと
仕事のクオリティさえ維持されていれば問題ない、ということ。
けれども、もし
クオリティが下がれば
(士業の人が価格の値下げとともに、仕事の手を抜くのならば)
弁護士会などの
それぞれの士業をまとめている上の会に
士業の人に仕事を依頼した人達からクレームがいき
そのことにより会から注意されることになるみたいです。
また依頼料の値下げ競争、といっても
士業の人達も生活がかかっているので
あまりにも安い金額で依頼(仕事)を受け続けるのは
難しいので、
そういうことから、
ある程度、値下げの歯止めはかかっているらしいです。
SH
記事のテーマに沿った本を
探していてこの本を見つけました。
簡単に説明すると、
商品の製造販売の会社が
商品価格を下げて他社と競争ばかりしていたらキリがないし
会社同士も疲弊するので(弱ってくるので)
価格競争に加わるよりも、
商品に付加価値をつけて、
それを売りにすること、
また会社で商品に付加価値をつけるために
どのように工夫しているのか、が書かれています。
付加価値というと
良い接客や商品購入後のアフターフォローに取り組んだり
または商品に、なにかに特化した独自性をつけたりすることですね。
これらを充実させれば
無理に商品の価格を下げて競争しなくとも
やっていけるのでは?と考えているわけですね。
でも客としては、やはり昨今では
目に見えて分かる商品の“価格”(値段)の方を
優先してしまいますよね。(というか安いことがまず前提)
付加価値といっても
それなりの会社なら、すでにどこでも取り組んでいることですし
なかなか他社とは差がひらきにくくなっていると思います。
今の世の中、客としては
“安くて”(大前提)
付加価値の十分ある(+α)
商品を求めていると思います。
多少、接客が雑で、
商品のクオリティが落ちても
ある程度の水準さえキープできていれば
客に日常的に使われているものであれば
やはり安いかどうかが重要になってくると思います。
価格競争からは逃れられないでしょう。
この本に書いてある付加価値を作るための
“会社ごとの工夫”と“安さ”の二つがあって
やっと価格競争の中でも
客のニーズに十分応えることのできる商品といえるのではないのでしょうか?
この本は、そのための大事なヒントが書かれていると思います。
<弁護士 競争 価格競争 ダンピング 不当廉売>