うろ覚えで書く。
まだ江戸時代が終わったばかりで、
明治時代になったばかりの頃の話。
1870年代の話(今から150年くらい前か)
とある大工が二人で集まって、お互いに「仕事がないねぇ~」とか
話していたが、
どちらか一方が、近隣で火事が起これば
その家の修理作業や、新たな新築作りの作業で
仕事が増えるのではないか?とか言い出した。
それで、もう一方が、「お前頭いいな~」とか言って同意して
二人で、あちこち放火してみることにした。
で、夜になって、二人で、火の付いたロウソクに
布をかぶせるみたいな感じで燃やして
それを近所の家の戸に擦りつけたりして、
放火しようとしたけれども、燃えなかった。
小火さえおきなかった。
そのまま逃げ帰ってきた。
また別の日にも、違う近所の家に同じ事をしたけれども
なかなか燃えてくれなかった。
放火って難しい。
で、そんなことを繰り返していたら、二人の内の片方が
一人で放火してみよ~ということで
火の付いたロウソクを布にくるんで持ち歩いていたら
巡回していた警察官みたいな人に職務質問を受けて
そのまま連れて行かれてしまった。
放火未遂の形跡が最近多かったので、警戒されていたのか。
とにかくズルズルと二人とも捕まってしまった。
で、二人とも裁判にかけられて有罪にとなってしまった。
で、放火未遂犯には、どんな刑罰が当時待っていたのかというと
地元から追い出され、遠く離れた場所へ行くことになってしまった。
そこで10年間いろ、とか言われて
そこで、ゆるやかに十年間生活することになった。
っていうか、結局、放火は、小火さえもマトモに起こらなかったのに
未遂であったのに
遠い場所で10年間も生活することになるとか。
どうやら、そいつらには、
もう二度と地元には帰ってきて欲しくない、
という地元民の願いも込められていたとか、なんとか。
あと余談だけれども、当時は、まだ懲役とかいう概念が
出てきたばかりの頃であった。
この頃から後になるにつれて、だんだんと刑務所みたいなところに
犯罪を犯した人が入れられていくようになったんだとか、なんとか。
まぁ今までは犯罪犯した人は、
罪が重ければ、とりあえず処刑、
それ以下であれば
どこか遠いところへ連れられて行くか、
ムチでぶったたかれか、とかされていましたが
それは、前時代的ということで、
それらは一律に懲役扱いにして
罪の重さは、刑期の長さで差をつけましょう、ということに。
SH
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