大昔は預金は簡単に引き出せなかった?

ちょきん

 

 

江戸時代の庶民は

どのようにして貯金(預金)をしていたのか?

 

まぁ、金持ちとかなら“両替商”という

金を両替してくれるところに、預けたりしていたが

(今で言う銀行みたいなモノか)

一般庶民は、家にある壺とか、床の下とかに金を貯めて隠したりして

保管していた。

 

今みたいに、庶民が普通に銀行に金を預けて貯めるような制度が

発達していた時代ではなかったので、そんなところです。

 

 

 

ただ、江戸時代には、庶民向けの預金制度といったら

ちょっと仰々しいかもしれないが

頼母子講(たのもしこう)というモノが流行した。

 

それは、どういうものかというと

簡単に言えば、たとえば、

近所の人同士で、しかも、お互いにそれなりに信用できそうな人が

12人ほど集まったとしましょう。

 

それで、その12人で、

毎月1回集まって、集会を開き

それぞれ各人一人ずつ5万円を出し合ったとしましょう。

そしたら合計60万円が集まりますね。

5万円を12人が出したのだから、5×12で60万円。

 

そして、その際に、12人みんなで“クジ引き”をして

当たりクジを引いた、12人の中の1人が

その集まった金60万円を全額受け取ることができる。

 

そして、そのような集会を1年にわたって、毎月1回ごと、つまり

年に12回開くわけです。

 

クジ引きは、すでに当たりを引いた人は、もちろん、もう引くことができず、

まだ当たっていない人が引いていくことになりますが、

それでも

「すでに当たりを引いて、60万円を受け取ったんだから

もう参加しなくてもいいや」

といって、すでにクジで当たり引いた人が

集会をその後欠席することはできず

その後も、毎月集会に出席して、きちんと5万円を納め続けなければいけない。

 

だから信用できる人(最後まで集会に参加してくれそうな人)にしか

参加するように声をかけない。

 

 

それで、12人全員が、順に毎月当たりクジを誰かが引いて

(最後の人はわざわざ引く必要は無いが)

全員が60万円を受け取って、ちょうど1年が経ったところで

そこで、頼母子講という名の集会は、解散します。。。

 

変な集会ですが、

一応、江戸時代に庶民の間で

流行した貯金ないし預金制度だったみたいです。

 

その集会に参加した、みんなが毎月それぞれ

きちんと5万円のお金を納めて

最終的には、全員ちゃんと自分が納めた分のお金を

まとまった形で受け取ることが出来る、、、

誰も損も、そして余分に得もしませんよね?

 

まさに昔ながらの預金制度・・・といえるのでは、ないのでしょうか?

(たぶん)

 

 

それで、ここからが今回の記事の本題、

というか私が今回、話したいこと。

 

この江戸時代に流行して発達した預金制度は

時代が文明開化した明治時代になっても、変わらず行われていたのですが、、、

 

明治時代、当時、

とある男の人が、友人に勧められて

その友人が参加している頼母子講に

一緒に参加させられることになったのですが、

 

その男は、3回ほど集会に参加して

お金をいくらか納めたのですが

やっぱり気が向かず、その頼母子講から脱退したいから

納めたお金を返金してもらうように

講の開催者に頼んだのですが、

 

「 講の規則で、参加者は途中脱退できず、

最後まで原則参加しなければならない規定になっているから

返金には応じられない、無理だ 」

とか言われた。

 

 

その通り、一応、頼母子講への参加は契約という形で

おこなわれているので

そのまま講に参加し続けて、当たりクジを引いて

まとまったお金を受け取って返金してもらう方法しかないし、、、

 

そして、クジを当てて、まとまったお金を受け取ることが出来たとしても

その時点で自分が納めた金額よりも、余分に受け取った金の分は

その後も講に参加するなどして納めなければならない。

 

あくまで、形としては、

クジに当たったとして

預金の払い戻し受けるだけしかできないので

自分だけが一方的に得する、ということはできない。

 

まとまった金の払い戻しだけ受けて

まだ、自分が納める分をきっちり納めていなければ

現時点で余分に講から受け取ったお金は、

講に対する自分の借金という形にされてしまう。

 

 

なので、3回ほど参加して、すでに納めてしまった分のお金の返金は

スッパリあきらめて、今後もうその講には参加しない、

とするのが無難でしょうね・・・

 

それか、講に参加して、すでに納めた分のクジを引ける権利を

売れるのであれば

(その権利の売買が、講の規則で禁止されていなければ)

誰か他の人に安くして売ってしまう、、、、という手段も考えつきますが、、

 

とにかく、この話を聞いて、一度参加した講から

まだ講の期間途中で脱退するのは

いろいろとめんどくさそう、だと思った。

返金もなかなかしてくれないだろうし。

 

ちなみに、この頼母子講は、今現代でも

地方へ行けば、それっぽいのが一部で、まだ行われているとか。

庶民向けの銀行が存在して、そこへの預金が習慣づいた現代においては

地域の寄り合いみたいな感じでやっているのではないだろうか。

 

 

 

 

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