あるところに雇われの作業員が2人いた。
その2人は、上司の命令で意味も無く
ひたすら毎日、地面に穴を掘り続けていた。
穴はある程度、掘ったら、また埋めたりして
またそこを掘った。
なんで、いつも穴を掘り続けなければいけないのか?
ある日、いい加減、穴掘りばかりの作業に
飽き飽きした2人の作業員の内の1人である
作業員Aが、命令を下した上司に直接、理由を聞きに行くことにした。
それでAが休憩所でくつろいでいる上司に
なんでいつも穴掘りさせられているのか聞いてみたところ
「そりゃお前達が、毎日ボケツを掘り続けるのは当然じゃないか?」
と言われた。
作業員Aには、上司が何を言っているのか理解できなかった。
そしたら上司は
「俺が何を言っているのか分からないのであれば、教えてやる」
と言って
突然、自分の手のヒラを、すぐ側にある壁の前に、
Aにかざすようにして突きだした。
「ホラ、とりあえず、この俺の手のヒラを思いっきり
コブシで殴りつけてみろ、そうすれば分かる!」
それで、とりあえずAは言われたとおり
力の限り、その手のヒラを殴りつけようとしたのであるが
殴られる直前で、上司は自分の手のヒラを、ヒョイと引っ込めた。
そしてAは思いっきりコブシを壁に打ち付けてしまった。
Aはコブシが割れそうなほどの痛みに襲われた。
「ぐっ、、、がぁ!、、、うぅぅぅ」と痛みに
もだえ嘆いた。
その様子を見て、上司は愉快そうに笑いながら
「ホラ、やっぱりお前はバカだ、いいから黙って
俺の出した指示に従って、これからも穴を掘り続けるんだ、分かったか!」
と言い、
言われたAはシブシブ穴掘りの作業に戻っていった。
それで作業に戻ったAは、
もう1人の作業員であるBから
「何か俺たちが穴を毎日掘り続ける理由が分かったのか?」
と聞かれたので、Aは
「ああ!分かったとも、今からその理由をお前にも教えてやる」
と言いながら、ニヤリと笑って
自分の顔面の前に
自分の手のヒラかざしてBに、こう言った。
「ホラ、とりあえず、この俺の手のヒラを思いっきり
コブシで殴りつけてみろ、そうすれば分かる!」
<証明 立証 証拠 頭>