<質問の概要>
スピード違反などで起訴された人が、裁判で罰金刑の有罪になった場合、
その判決で出た罰金額分のお金を検察に支払わないで、
無視していたらどうなるのでしょうか?
教えてください。
<弁護士回答の概要>
罰金刑の罰金を払わない場合、「労役場」で留置されます。
要は働いてもらいます。これを「労役」といいます。
通常、呼び出されたら自ら出頭しますが、
放置していたら無理やり連行されます。
参考までに。
<私の考え>
弁護士にさらに「労役」についてきいてみたことや、
自分で気になって調べてみたことを、
ちょっと書いていきます。
まず「労役」とは、
罰金刑を受けた人が、罰金を支払わない、またはお金が無くて支払えない場合、
罰金刑で命じられた罰金額分、強制的に「労役場」で働いてもらうことによって、
支払ってもらう方法です。
大体1日働いて5000円分と計算されます。
罰金10万の判決を受けた場合は、1日5000円ですから、
20日ほど働いてもらうことになりますね。
土日は一応休みとなりますが、それでも土日も働いたものとしてカウントしてくれます。
ありがたいことですね。
(以前、とある人がスピード違反で罰金の判決を受けて、
全額支払えるだけのお金を持っていたにもかかわらず、
あえて支払わずに、労役を選んで、
2か月近くの労役場で働いたことがあったとか)
そして、その「労役場」、つまり労役で働いてもらう場所なのですが、
いったいどこにあるのかというと、刑務所や拘置所の中に設置してあります。
だから、そこで働いてもらうことになります。
(“拘置所”は、起訴されて裁判中で、判決待っている人たちがいるところですね。)
しかし、労役で入ってきた人は、
拘置されている人や、囚人とは、あまり日常的にあったりすることはないらしいです。
それで、いったいどんな仕事を労役場でさせられるのかというと、
重労働をさせられるのかと思いきや、
封筒折りや粗品タオルの包装、割りばしの袋入れ、キーホルダーの包装といった、
簡単な内職仕事をさせられるらしいです。(軽作業)
自分が寝起きしている部屋から出なくていい仕事ばかりやらされるらしいです。
部屋の中に、一人一人テーブルが割り当てられて、そのテーブルの上で、ひたすら作業です。
こういう風にして、拘置所や刑務所の中をウロチョロされないように、
労役で入ってきた人が、あまり、
拘置されている人や囚人に接触できないようにしてあるらしいです。
労役に乗じて、拘置所や刑務所の中の人に、わざわざ会いに来る人でもいるんでしょうかね?
たしかに仕事自体は楽ですが、留置されている間は、一切自由がなく、
ほとんど囚人と同じ感じに扱われるそうなので、結構つらいそうです。
一人部屋でもないですし(雑居)、トイレも丸見えです。
安易に労役は楽なものだと考えて、罰金を支払う代わりに選択しない方がいいですね、絶対。
また、医師の診断もあって、その際に「自分の性体験」について根掘り葉掘り聞かれますから、
嫌な気分になると思います、プライバシーも何もないです。
あと、罰金を支払わないでいると、
どういう感じでお迎えが来るのかというと、
ある朝突然自宅に検察庁の職員、または警察官が収監状を持ってくるそうです。
しかし手錠はかけられず、また、パトカーではなく普通の車でお迎えに来るそうで。
まぁよく考えたら、罰金刑受けた時点で、一応捜査も終わって判決も受けていますから
すでに前科者でもありますし、今更逮捕する必要なんてないですよね。
で、罰金刑の判決を受けてからいつまでに、罰金を納めなければ、
いけないのかというと、大体1ヵ月以内らしいです。(弁護士曰く)
判決を受けてから「1ヵ月以内」に検察庁に払わないと、自宅にお迎えが来るそうです。
しかし 今現在、手元にお金がなくて払えないが、
近々お金を工面できる予定があるならば、
検察庁の徴収担当の人に事情を話して相談すると、
最大で1~2ヵ月ほど延ばしてもらえるそうです。
(短くて10日ほど)
また罰金の支払いを先延ばしにしてもらえる他に、
罰金の支払いを分割払いにしてもらうこともできるそうです。
しかし一々検察庁に相談する前に、まず自分の手元にお金がなくとも
消費者金融に行ったり、身内等に頼み込んで、
一時的に罰金額分のお金を立て替えてもらうことを、一番最初に検討すべきでしょう。
あと私は最初、 もし、お金のある人が罰金を支払おうとしない場合には、
検察とか警察が強制的にその人の預金口座とか差押えたりするんじゃないかな?と
思っていたのですが、そんな手間のかかることは一切せずに、
「払わなければ労役で払ってもらう」、と完全に決まっているらしいですね。
甘くないですね、ハイ。
ということで、罰金を支払わなかったら“労役一択”となっています。
・・・こんな感じで、今回の記事は以上です。
他にもいろいろ書こうかと思っていたのですが、
だんだん別の話になるのでやめておこうと思いました。
それと、今回の記事内容は、かなりいろいろ調べたので信憑性に関しては自信があります。
あと労役場についてもっとよく知りたい人は、下の本がバイブルですね。
実際に労役に行ってきた人の体験談が書いてある本です。
リアリティがあります。
SH
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