今回、訴訟告知 とは何なのか?について話していこうかと思います。
訴訟告知とは、簡単に言うと、
ちょうど民事訴訟で争っている当事者のどちらかが
他の第3者に対して
「お前も訴訟に参加しないか?」
と、裁判所を介して、書面で通知する制度です。
なんで、わざわざそんなこと通知するの?
という疑問も含めて、具体例をあげて、説明していこうかと思います。
< 登場人物 >
A= 金を借りた人
B= Aの連帯保証人
C= Aに金を貸した人
Aの連帯保証人Bが、Cから
「お前Aの連帯保証人なんだから、代わりに金返せや!」
と言われて、訴訟を起こされたとしましょう。
まぁ保証人ですから、こういうことはよくありますね。
その時にBが、Aに対して
「 今、Cから、あなたの代わりに金を返せ、と訴訟を起こされてるんですよ!
あなたもこの訴訟に参加して、私のことを助けてくれませんか?
もとはといえば、あなたが借りた金なんですよ? 」
と、訴訟告知をする、、、
つまり裁判所を介して、書面でAに通知したとしましょう。

そしたらAは、
「 そんなこと俺の知ったこっちゃねぇ!
俺の保証人になってしまった、お前が全部悪い 」
と、その訴訟告知を拒絶しました。
なんて野郎なんだ。。。
( ・・・別に拒絶されても、それはそれでいい。問題なし。
Bも、Aから告知を拒絶されることを、想定した上で
訴訟告知をしているのですから、、、、詳しくは、あとで話します。 )
それで案の定、Bが、Cに訴訟で負けてしまい
BはAの代わりに、強制的に金を返させられるハメになってしまいました。
しかしBは、Aの保証人であるとはいえ
最終的にAの借金を負担する責任は無いので
(保証人が全部責任を負うわけでは無い、一時的に肩代わりしてやるだけ)
Bは、Aの代わりに
Cに強制的に取られた(返させられた)金の分を
Aに請求することができます。
こういうのを 求償権の行使 とかいいます。

それで、Aが、Bから、一時的に肩代わりした分の金を請求された時に
Bに対して
「 実は、すでに、俺の方から、Cへ、借りた金を全額返済しているんだよ!
それなのに、あんたがCにだまされて、払わなくてもいい金を支払わされたんだよ。
だから、俺はそんなアホなあなたが
Cに騙されて払ってしまった金のことまで知ったことではない!!
俺は一円たりとも、あんたには金を払いませんよ! 」
と言ってしまったとしても、、、、、、
、、、、、たとえ、その話が本当であったとしても
Bが、Aに対して求償請求の訴訟を起こしたら
(お前の代わりに、一時的に、私が払ってやった金を払え、という訴訟)
Bが訴訟(裁判)に勝って、Bの請求は認められます。
それは、どうしてか? というと
Bは、Cとの訴訟中の時に
Aに対して訴訟告知をおこなっていますので
この時に、Aは、Bの求めに応じて訴訟に参加してあげて
「実は、俺はすでにCに借りた金は全額返済していますので、この請求はありえない」
と主張して、Bを助けてやればよかったのに、それをAはしなかったからです。
いろいろ文句だけ言って、無視していましたよね?

Bも 最初から
Cとの訴訟では自分は負けてしまうだろう、
そしてそのあと
Cに支払った金の分を、Aに請求しても、Aはなんだかんだと主張して
その請求を拒むだろう、、、、
と想定した上で、保険としてAに対して訴訟告知をおこないました。
Bが、Cとの訴訟中に
Aにその訴訟のことを、訴訟告知という方法をもちいて伝えることで
そのBC間の訴訟の結果は
Aが訴訟に参加していなくとも、Aにも及ぶことになりますからね。。。。
つまり、BC間の訴訟中に訴訟告知をおこない
判決まで出てしまえば、
「Bが、Aの保証人として、Cに、Aの借りた金を代わりに返済した」
ということが、確定的な事実となり
そのあとAがなんと言おうが
(Aの言うことが本当のことであろうが)
Bから
「お前のために一時的に払ってやった金を支払え」
と訴訟を起こされて請求されたら、認められてしまうのです。

・・・・・・訴訟告知の説明は、こんなところですかね。
分かりにくかったらスミマセン。
けれども、けっこう具体的に説明できていると思いますが。
SH
とあるお菓子の会社の商品開発部門の人が書いた本ですね。
世の中はポッキーのように甘くはないんですかね?
どのように、会社でみんなと協力してヒット商品を生み出すのか、という話です。
・・・まぁ、どこの会社でも仕事をする上で、
なにか新しいことを企画したときに
まわりの同僚とかみんなを巻き込んでしまえば
企画が失敗した時にも、
責任が誰にあるか、あやふやにできる可能性がありますからね。
まわりを巻き込むのは、とても大切なことです。
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<裁判 途中 参加>