新卒の時に勤めていた会社の直属の上司が
なかなか仕事を聞いても教えてくれない人だった。
なので、事務所内で報告書作っていた、営業の人によく
合間見てはいろいろ仕事のやり方とか
取引先の情報を聞いていた。
しかしそれを見た上司は「なんで俺に聞かないんや!」とか言ってきたので
仕方なく、やっぱり上司に仕事のやり方やらなにやら
質問してきいてみたら
「なんだこんなことも分からないのか?チッ」とか舌打ちをしてきて
高圧的な感じで言ってきて、さらに聞きにくくなる。
はっきり言って、社会人未経験の
新卒の頃の私には、
かなりこういうのはキツかった。
人を育てる、というか新卒を育てる環境ではない。
新卒一年目で、新卒は私一人で、その職場で新卒を採るのは
私で二度目。
以前、私が入る5年ほど前に新卒を採用した時には
その人は半年で仕事についていけずに頭がおかしくなり
社長に頼み込んで、倉庫現場の仕事にかえてもらったんだと。
なんというか職場が、特に私が配属された事務所内の仕事が忙しすぎる。
なんで中途ではなく、新卒とったんだろ。
テキトーに事務所にぶっこめば、そのうち自然に仕事に慣れて覚えるだろ、
とか思ったのであろうか。
仕事の研修は最初にちょっとあったが、それだけで
あとは事務所に放り込まれて、
取引先にひたすら電話をかけて
いろいろ聞きながら、
上司から制作を頼まれた取引先が扱う
自社が仕入れたりしている商品に関する書類を
ひたすら作っていたのであるが、
電話かける取引先が、一体なんの会社かも
なにも全く分からなかった。
電話かけるのも、電話応対もまったく不慣れなまま
神経すり減らしながら、電話先の取引先から
「あなたが何を言っているのか、よく分からない」
とか言われながらも、めげずに電話をかけまくった。
なんか誰か、そういう取引先がどんな会社であり
その会社と自社とがどんな物をやりとりしているのか
簡単に紙に書いてマニュアルぐらい作っておけよ、と思ったが
まわりの社員いわく、あなたが作ればいいじゃないか、とか言われた。
書類作るにしても、ミスったら、その私が作成した書類を元にして
営業が取引した、得意先なりから
直接クレームがくるし
どうすりゃいいのか分からなかったが、
営業にくらべればまだマシだと思いながら
いくら怒られても耐えていたのであるが。
勤めていた会社はなにかしら商品の卸売りの会社であったのだが
扱う商品がべらぼうに多く、もちろん
取引先も細々とあまりにも多かった。
取引先が何百社もあったのだが、どことどんな商品の売り買いをしているのか
まったく昔の会社においてある資料を、みても分からなかった。
それに昔の資料に書かれている情報が古すぎて、電話で取引先に
扱う商品の情報について問い合わせたら、はぁっ?みたいな感じで
すぐに電話を切られてしまった。
だから昔の会社においてある資料を見ても意味不明なので
仕入れ先などの取引先と直接やりとりしている営業の社員達に
合間見て頼み込んで聞いたりするしかなかったのである。
しかし、ところどころで上司が妨害してきて、かなりキツかった。
それに、やはり限界というのはくるものであり
自分では地道に臥薪嘗胆しながら作業していたのであるが
上司からすればトロかったのか、
ある日、呼び出されて
「嫌ならいつでも辞めてもいいよ」とか言われた。
はらわたが煮えくりかえるかと思ったが
もうその頃には精神的疲労で何も言い返えせず。
素直に仕事分からないんで、困っているんですけれども、と聞いたら
「仕事なめんなぁ!!」とか言って、側にあった椅子を蹴り飛ばして
なんか他にもいろいろ言っていた記憶があるのだが
もう思い出せない。
けれども、そのあとの行動は早かった。
まだ半年くらいしか経っていないが、どうせこのままここで
仕事を続けていても、こんな感じだろう。
はっきり言って精神的に限界だ。
どれだけ残業していると思っているのだ。
もうノイローゼ気味で咳がとまらない。
今日中に、荷物まとめてこの会社から出て行こうと思った。
私が、やり残して中途半端に放り出した、今の仕事は
どうせしばらくの間コイツがすることになるだろう、
それに自分から、いつでも辞めてもいいと許可出したんですから
引き継ぎなんか一切しなくてもいいですよね。
メモ書きも残しませんので。
自分の発言したことの責任は自分でとってください。
それにまた私の代わりの新人が入ってくるでしょうから
ストレス発散はそいつでしてください。
まぁそのまま、定時で荷物持って帰宅して
もう二度と会社に出社せずに今にいたるわけですが。
今では、その時の上司にすこしだけ感謝している。
あとから知ったことではあるが
どうやら社長は私に営業をやらせる気だったみたいで。
そんなことを知って考えると、ものすごくゾッーとした。
どっち道あの会社にいたら、遅かれ早かれ
もう退職するくらいしか道は無かったわけで。
現場に頼み込んでいかせてもらうという道も
なきにしもあらずんば、だが、
現場だってロクなもんじゃなかったから
あのまま上司にいびられて、嫌気がさした勢いで退職してきたのは
正解だったのかもしれない。
SH
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