※ この記事は元号が変わる前年に書いたモノです。
実際には、罰金刑とかの軽レベルな犯罪だけ対象になったとか。
来年(2019年)の5月始めに、
天皇が退位して、新しい天皇に変わるとのことですが
たぶん、その時に 恩赦 がおこなわれると思うのですが
その恩赦によって、
死刑囚も減刑されて、
死刑が取り消されることがあるのか?
疑問に思って今回、調べてみました。
なんか最近、いろいろ議論されているので
死刑囚にも恩赦が出されてしまう可能性もあるのかなぁ、と
個人的にちょっとだけ気になって勘ぐってしまうのですが。
だって30年ぶりに元号変わりますし。
それに、よく探したら
昔、実際に死刑囚が恩赦を受けて
減刑された事例がありましたよ、もちろん戦後ですよ。
ちゃんと前例はあるんですよ。
それで、戦後で、
死刑判決が出たにもかかわらず
ちょうどその時期、なんか海外と重要な条約を結ぶことができた、とか
その年いろいろ(政府にとって)めでたいことがあった、とかで
死刑から減刑されて「無期懲役」になった事案が6件ありました。
そのうち2件だったかは、無期懲役になった後に
収容されていた犯人が釈放されています。
これって結構すごいことですよね?
死刑判決を受けた人でも、運良く恩赦を受けることができれば
(もちろん上の方で審議はなされますが)
無期懲役(実質、終身刑)となることができて
さらに運が良ければシャバにまた戻ることができる・・・・
でも今、話した戦後、死刑囚が恩赦を受けて無期懲役になった事案は
全部、かなり昔のことであり(1940年代~1970年代の話)、
1980年代に入ってから今まで
死刑囚がなにかしらの恩赦を受けて
減刑されて無期懲役になったことは1度もありません。
それに、1980年代後半の際に大々的におこなわれた恩赦でさえ
道路交通法、軽犯罪法などを含む17種類の刑罰を受けた人にも適用されて
罰金を納めなければいけない人がみんな、
その義務を免除されたりしていたのにもかかわらず
殺人、放火、強盗とかの重い罪を犯した人には
一切恩赦は出ず減刑されたりはしませんでした。
そのあとも平成に入ってから、
たびたびそれなりの恩赦がおこなわれていますが
いずれも軽い罪で、十分更生可能だと思われる人しか対象になっていませんね。
あとは毎年、すべての受刑者6~8万人ほどの中から
数十人が選ばれて減刑されたりしていますが、(常時恩赦という)
これらの人も、まぁ罪が軽くなってシャバに戻っても
問題なさそうな人達だけが対象になっていますね。
さっきも話したとおり、過去に前例があることから、
これから先
死刑囚が恩赦によって減刑されて無期懲役になる可能性も
全くのゼロではないのでしょうが
今の現代において、
世間の目、世の中に与える影響、(マスメディアも発達しましたし・・・)
または被害者遺族の心情を考えるのであれば
どんなに死刑囚が反省して更生しようとしていても
昭和のなかばのような、戦後のごちゃごちゃしていた時代とは違い、
(最後に死刑囚が恩赦で減刑無期になったのも1970年代です)
大きな変わり目となる出来事があり
恩赦をおこなう機会があったとしても
政府の上の連中が
そうやすやすと死刑囚を無期懲役に減刑するということはできないでしょう。
それになんといったって無期懲役になれば
確率はかなり低いとはいえ
(仮)釈放されることだってあるのですから。
・・・よって、何年、何十年たっても死刑がなかなか執行されず
最近真面目だし、反省もしているみたいだし
事件も、もう昔のことで、みんな忘れてしまっているだろうし
そのまま死刑を執行せずに、恩赦があればその機会に無期懲役にして
さりげなく釈放しちゃってもいいんじゃね?
問題ないでしょ?
と、ちょっと思ってしまったりしても
今の世の中では、複数殺人をおこなった死刑囚(凶悪犯)を
恩赦の対象にすることは、まず不可能でしょう。
<元号 恩赦>