<質問の概要>
公衆便所等の個室に入り、出ようとしたときに、
鍵が壊れて内側から出られなくなり閉じ込められてしまい、
仕方がないので蹴破って出た場合、
建造物損壊、または器物損壊の罪に問われる可能性が高いですか?
蹴破る前に携帯あったら110番にまず電話しないと駄目ですか?
<弁護士回答の概要>
誰にも助けを求められないような状況であれば、
罪にならない可能性はあります。
しかし、
例えば携帯でも誰かに助けを求められることができるのであれば、
まずは助けを求めたほうが よいと思います。
<私の考え>
(緊急避難)
第37条
自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
・・・なぜドアを蹴破っても罪にならない可能性があるのか?
それは刑法に規定されている緊急避難というものが、一つの根拠となります。
それは建造物損壊や器物損壊する故意があって、
トイレのドアを蹴破って壊したとしても、
緊急避難の適用(やむおえない事情があり刑法に触れた場合、違法性がないという規定)
により違法性がなくなり犯罪が成立しない、
というのが一応の、罪にならない理屈です。
実際の刑事裁判になった場合、
実際に緊急避難が認められるかどうかは分かりませんが
(正直微妙だと思う、そんな簡単に認められない・・)
警察が事情を聴いて、
ドア蹴破るのが、やむをえないと納得してくれれば
あえて事件として立件はしないでしょう。(たぶん)
しかし蹴破る前に携帯を持っていたり、
便所のまわりに人がいそうなら
まず自分で何とかするより、助けを求めたほうがいいでしょう。
はやまってドアを蹴破ったら
後々弁償しろ、と請求されたり
(ドアの鍵自体が元々壊れていたことに対しては責任とる必要はないですが)
イタズラに蹴り壊したとみなされる可能性もあるでしょう。
それに、上から全く出られないということもないでしょう。
とにかくこういった場合、パニックに陥らず、
どうやって個室から出れるのか、よく考えることだと思います。
*** おすすめの本 ***
古代にも一応水洗トイレはあったみたいですね。
(・・・くみ取り、ではなく、水が流れる今現代のようなトイレ)
日本の縄文時代ではみんな川で橋の上からしてたみたいですが・・・
厠(かわや)は、「川屋」が語源らしいです。
だから縄文遺跡は川の近くにあるとか。
日本で現代の水洗トイレができたのは1900年代に入ってからですね。
私の地元で「水洗トイレをどこの家庭にも導入しよう」ということになったのは
1970年代だったみたいですが。
地方ならともかく、都会ならもっともっと以前に導入されていたんでしょうがね。
とりあえずこの本は、
大昔にあった水が流れるトイレがどんなものだったのか、というのを紹介しています。
こういった大昔のトイレをユーモアに紹介している本は
なかなか無いので面白いと思います。
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