今でも、ありえることかもしれませんが
江戸時代には
店頭に置いてある商品を、客が値札を見て
「これちょっと高いんじゃないのか?」
と言ったり
「今、あんまり金を持っていないから~」
とか言って
とりあえずなんとかして値切って安く買おう、とすることが多かった。
( 余談ですが、
江戸時代後期には、すでに商品に
値札というものが付けらるようになっていた、、、が、しかし
それ以前は、商品に対して
誰でも一目で値段が分かるように値札を付ける、
という習慣はあまりありませんでした。 )
・・・で、それで店側も、そういった値引き請求してくる客に対しては
「分かりました、仕方ないですね、2割ほど値引いて
販売いたしましょう、これ以上は下げれませんよ?」
とか言って、値引いてあげて売ってあげると
客も納得して、すぐに金を出して買って行ってくれるのであった。。。
だから、店側としては、最初から
お客さんが、店頭の商品ないし、品物を
値引き請求してくることを前提として、というか予想して
本来の一般的な価格よりも、値札には多少高めに値付けをしていたらしい。
たとえば、本来800円で売る物を、最初から1000円という値札を付けて
置いておいて、もし、お客さんから
「これ、ちょっと高いんじゃないのか?もっと安くならないか?」
という値引き請求を受けたら
「ああ、あなた様には、かないませんな~、お上手で」
と言って、800円にして売ってあげる、、、と。
そうすれば、客も自分の要求を飲んでくれたことに対して
満足するし、店側も一切損はしない、
という感じになる。。。
しかし、幕府というか、
そういった物の売り方が定着しつつあった地域の
管轄の奉行所(その地域の行政とかしきっているところ)は、
「 そういう物の売り方ないし値付けの仕方を
どこの店もみんなでしていたら、
だんだん物の値段がつり上げっていき
庶民も困るし、そのうち、どこかの店が抜け駆けして
一方的に自分の店の商品を安くして売り始めでもしたら
たちたち他の店も追従して、値下げ競争が始まって
その結果、すべての物の値段が急落して
利益の出なくなった店がつぶれ出すし、
商品の仕入れ先も打撃を受けるから
そういった値崩れを起こさないようにするためにも
値引き込みの値段で、値付けするのではなく、
普通に本来の適正な値段で売れ!
(正札販売しろ! <しょうふだ、はんばい> ) 」
とかいう、お触れ(法律と言うよりも条例みたいなもの)
を出した。
言っていることは、もっともなことではあるが
なんというか、基本、店側が自分の店の商品をいくらで売ろうが
その店の勝手じゃ無いのか、そこまで、お上が直接、口を出すのか?
と思うかもしれないが、、、
まぁ、当時の幕府ないし、奉行所は、結構、庶民の生活や
商売に関して、かなり細々と細部まで、一方的にお上の都合だけで
あ~だ、こ~だ、と言って介入して
管理ないし、調整しようとしていた、、、
鞭だけで、アメは一切与えようとせずにね。
民主主義の時代では無いからねぇ~、といえば、それまでですが。
まぁ、しかし、こういう感じの御触れを出したところで
どこまで商売人に守られていたのかも疑問ですがね、、、、、
たとえ、違反したら罰すると定められていても
適正価格がどのくらいか?自体、明確でも無いですし
いくらでもごまかしようはありますから。
・・・そういえば、今の 現代 であれば
直接、売る側と買う側が、値引きの話をする時っていうのは
会社同士で物を売ったり仕入れたりする時や
電機屋でパソコンや家電でも購入する時ぐらいですかね?
そして、もちろん、すでに、
電機屋の場合は、
値引きできる金額は、もちろん店側で大体決めていますし
会社の仕入の場合も、
一度に大量に仕入れてくれた場合には
何割か値引きしてあげる、という仕様になっています。
それらに対して
一般の店先とかの店頭で売られている物に関しては
客が店と値引き交渉する余地なんて、ほとんど無いですし
それに、店の裁量で勝手に古くなれば
値引きされていく。。。
<江戸時代 商品 売り物 品物 値切り 値切る 決定 価格 値札 値段>