今回は、過去に存在した人物に対しての
名誉毀損罪について書いていこうと思います。
特に “大昔の人” に、ちょっと対象をしぼる。
たとえば、とっくの昔にいなくなった
歴史上の人物のことを、現代を生きる人が
本とか、または自分のブログ(や、サイト)とかの記事などで
、、、つまりネット上とかで
「あいつはロクな奴じゃなかった、ロクなことをしなかった!愚か者だ!」
とか
「あいつのやったことは間違いばかりだった、ロクな政策しかしなかった!」
とか、または
「実は、女遊びや酒とかに、うつつをぬかしてばかりいた」
、、、などと、あ~だ、こ~だ、と
批判したりするのは、名誉毀損罪が成立して
実際に罪に問えたりするのだろうか?
ちょっと気になったので調べてみた。。。

まず、どうやら、過去の人のことについて
その名誉を毀損した場合、
「客観的に虚偽のものでなければ処罰されない・・・」
とか、刑法の名誉毀損罪の条文に書いてありますねぇ。
つまり、みんなが知っている周知の“事実”であれば
それを指摘してもいいってことなのか?
たとえば、
「そいつが愚かな政策をやったせいで
当時の民衆は迷惑を被った、、、、」
とか、教科書を始め、いろんな歴史書とかに書いてあれば
そのことを、今更、誰かが指摘しても
罪にならない、、、、と、ふ~ん。
・・・まぁ、遠い昔に存在した人のことを
公然とみんなに知られるように名誉毀損した、としても
過去に存在した人間自身は名誉毀損で告訴できないので、
告訴とかする、としたら、
その存在した人の子孫 になるんですけれどもねぇ。。。
それに、まぁ、遠い昔の人間を、いろいろなじって
実際に、名誉毀損罪で告訴されて、刑事裁判になった事例自体は
たしかに今のところ、特になかったと思います。

なんというか、遠い大昔の人のことであれば
その人のことを指摘した事実が
たとえ、「客観的に見て虚偽」のことであったとしても
別に、そのような大昔の虚偽の事実を指摘したところで
特に、その子孫の人達の生活に、なんの影響もなく
問題もなさそうであれば、
( というか、通常、なんの影響も無い、と見なされるそうで )
刑事的に名誉毀損罪として、警察は、まず立件しないようです。
・・・つまり、子孫達に具体的(実質的)な被害でもなければ
警察は、まともに事件としては取り合わない、ということ。。。
あと、漫画とか小説とか、テレビドラマとかで
ある程度史実に基づいて
歴史の人を出して、好き放題、悪行をやらせたとしても
しょせん、あくまで
著者や脚本家が、考えて作り出した世界の中での話なので
(創作の世界)
その中で、たとえ実在した人であっても、その人に
なにさせようとも
歴史上の人の名誉の毀損になっていようが、どうしようが
そのようなことで警察が、実際に取り締まることなんて
あり得ないみたいですね。。。。
・・・たとえ、子孫から、
「やりすぎだろ!名誉毀損罪にならないのか?」
と言う声があがっても、やっぱりその子孫達に具体的な実質的な
被害でもないかぎりは、、、ね。
「あんたらの先祖だとしても、大昔の人であれば
後世のいろんな人から、どのように批判・評価されても
基本的には大目に見ろよ!」
、、、ってこと。
( まぁ、その子孫よりも、その歴史の人物がいた
地元のファン みたいな人達の方が、ギャーギャーうるさく
物語の制作者にクレームつけてくることの方が多いみたいですが・・・ )
というか、警察が事件として立件するとしたら
先祖が名誉毀損されたから、、、というよりも
その生きている子孫の人達自身が名誉毀損された
(名誉毀損が及んだ)
ということで事件化することの方があり得るでしょうよ、十分。
民事訴訟ないし、民事裁判で
子孫が、「自分の遠いご先祖様が名誉毀損された」、ということで
損害賠償請求するために争うことは考えられないわけではないですが、
(直系の子孫とかであれば、やりたいと思う人はいるかも)
やっぱり、直接、その子孫が、なじられたわけでもなければ難しいでしょうよ。
刑事では無く、民事の損害賠償請求でも、、、、
その名誉毀損された、ご先祖様というのが
自分の祖父や祖母レベルでの
自分と近い世代であれば、
刑事では無く、あくまでも民事で
名誉毀損されたとして、そのように損害賠償を
争う余地は、一応あるみたいですが。。。。。。。
SH
・・・私の先祖の場合は、代々、水呑百姓
つまり、ガチで水しか飲めないような百姓だったので?(たぶん)
「やーい、お前の先祖、水呑百姓!」
とか言われても、どうすることもできない、、、かも?
事実だし、仕方ない、、、かも?
そして、事実だから名誉毀損にならん、、、のか?
でも大半の日本人の先祖が、そんな感じだから(たぶん)
恥ずかしくないもん!(たぶん)
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