<質問の概要>
刑事事件ではよく “初犯” という言葉を耳にしますが
明確にはどのような意味なのでしょうか?
なにが“初めて”だと言っているのでしょうか?
以上、よろしくお願いいたします。
<弁護士回答の概要>
正式な用語の定義があるわけではないでしょう。
通常、世間で使われている用語としては
初めて警察などに捕まったことを指しているのだと
思いますが、
一般的に刑事裁判上においては、
前科がない人のことを指しています。
以上、参考までに。

<私の考え>
・・・ 前科 とは、
犯罪を犯して警察などに捕まり、
さらにその後
検察によって起訴されて(つまり裁判にかけられて)
その裁判で有罪判決を言い渡された(有罪になった)
経歴のことを言います。
( 「この前科者め!」とかいうセリフを、ドラマとかで聞いたことがないですか? )
つまり、刑事裁判上において
「今回が初犯のやつだ」というと
起訴されたのが(刑事裁判にかけられたのが)
初めての人のことを指しています。
補足しときますが、
前にも1回起訴されて裁判にかけられたが
その時は有罪にはならなかった、
ということで
今回で裁判にかけられるのは2度目だが前科はない、
という人は
ほぼ99%いないと思います。

なぜなら日本では裁判にかけられる時点で
有罪はすでに確定しているようなものですから、
必ず 1度目の裁判で有罪になっているはずです。
だから初犯は、
“初めて”起訴されて(刑事)裁判にかけられた人のことを指すのです。
(意味わかりますか?)
しかし、初犯という言葉でも
世間で使われている意味(警察に初めて捕まったという意味)と、
先程述べた
刑事裁判上で使われている意味(今までに前科がないという意味)の
2通りに分かれると言われていますが、
やはり 後者 の方が本来の正しい意味みたいです。
まぁでも、前者の方が
一番よくテレビとかで使われているなぁとは感じますし
本来の初犯の意味とは違うけれども
通常、初犯といったら
前者を思い浮かべてもいいでしょう、問題ないです。
普通に多用されていますし。
(補足ですが、前者の場合、
万引きを今まで何回もやっていたとしても
ある日、初めて店員に見つかって
そのまま警察に引き渡されたとしても
初めて犯罪者として警察に捕まったのであれば
それが“初犯”となる、という感じですかね・・・こういう感覚でいいです)

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SH
いいテーマだと思う。
テレビでのドキュメンタリーが元になった本みたいです。
万引きでも高齢者が犯人の割合が結構多いみたいです。
(捕まった人の3割とか?らしい)
普通高齢になったら聡明(そうめい)になるかと思いきや
中には人としてのなにかしらのタガが、
はずれやすくなる人もいるのか?
人生も後半にさしかかったのなら、
せめて最後までできるかぎり、いろいろこらえて
清く生き抜いてほしいものです。
歳をとってから初めて警察のお世話になったり
留置場へいくのだけは
ちょっとたえられないものがあるでしょう。
「この歳になってなにやってんだろう・・・」、と
絶対後悔してしまうでしょう。
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