江戸時代の話。
うろ覚えで書く。
とある仲の良い友人同士の
武士Aと武士Bの2人が
ともに遊びに出かけて
両者たらふく酒を飲んでから
一緒に家に帰るために、フラフラと酔いながら
道中の田舎道を歩いていた。
まわりは見渡す限り田んぼばかり。
そしたら、武士Aが、あまりにも酔いすぎて
頭がもうろうとして
いきなり抜刀して、友人である武士Bに
「ビシュッ!」と斬りかかった。
「あふぇっ!?」
武士Bは腕を少し斬られてしまった。
軽傷ではあったが・・・
けれども武士Bも、あまりにも酔いすぎて
その時、自身に何が起こったのか、よく分からない。
気がつかない。
そして、何事もなかったかのように、
また2人で一緒にフラフラと仲良く歩きはじめたのであった。
しかし、そのうち、武士Bが、自身の腕を見て
血が流れていることに気付いて
酔ってもうろうとしながらも
「うん? A、お前もしかして俺のことを今斬りつけたのか?」
と、Aに言って聞いたけれども、
Aは聞かれたことに気付かずに無視して歩くだけ。
そして、そのまま歩いているうちに、
B自身も、今Aに何を言ったのかスッカリ忘れてしまった(笑)
そして、またそのまま2人して歩く。
しかし、突如、
武士Bが、武士Aにいきなり腕を斬りつけられたことを思い出して
抜刀した。
「ひんっ!?」
今度は一振りで武士Aの顔(ほっぺたあたり)と
太ももを切り裂いた。
うわぁぁ、、、
そしたら、さすがに武士Aは道の真ん中で倒れてしまった。
けっこう、傷が深かったみたい。
そして、なぜだか刀を振った武士Bも酔いのあまり、
そのままそこで刀を振った勢いで倒れて、
道の真ん中で、眠り始めてしまった。
そして驚いたのは、その田舎道のまわりの田んぼや畑で
作業していた農民達、その光景を見ていたのだ。
「うぉおお!? 武士同士の真剣での斬り合いだぁ~」
そして、倒れている2人は血まみれであった。
しかし、近づくのも怖いし、遠巻きに倒れている2人の様子を
農民達で見ていると、武士Bが眠りから覚めて
う~ん、とかうなって、よろめきつつも起き上がり、
「もうそろそろ日も暮れそうだなぁ~、おいっ、A!
早く帰るぞ!
なんで道の真ん中で寝ているんだ、だらしないヤツだなぁ~、
私だけ先に帰ってしまうぞ!」
、、、とか、重傷で倒れている武士Aに一方的に言い放って
1人で勝手に帰ってしまった・・・
そして、そのあと1人取り残された武士Aのもとへ、
まわりで見ていた農民達が、すぐにかけよって、
相応に手当てされた後に、
家までタンカみたいな物に乗せられて帰っていった。
そして、その後2人は家に帰ってきてから
酔いから覚めて
なにがあったか鮮明に思い出してショックを受けていた。
(・・・今更かよ)
お互いに、あいつが自身にあんなことするなんてぇ~、、、
また自身はあいつになんてことしてしまったんだぁ~、、、とか。
まぁ普通に抜刀して、酔いに感情をながされたまま
斬り合っていましたからねぇ。
結局、傷が深くて重傷だった武士Aは、そのあとすぐに、、、
そして武士Bが、地元から出ていき行方をくらませてしまった、
とかいうことで。
なんというか日頃から、お互いに、いろいろと
たまっていたモノがあったんじゃなかろうか。
つまり、お互いに相手に対して、
普段仲は良かったんだろうが
なにかしら不満とか気にくわないとこでもあって
それらが泥酔したことによって
表に出てきてしまった、、、と。
・・・あと時代が時代ではありますが、
やっぱり刀とか武器持っていると、なにかしらのキッカケで、
特に酒飲んでいたら、ちょっとしたはずみで
抜いてしまうこともあるでしょう。
(江戸時代、酒飲んで酔って抜刀した武士は、結構いる)
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