まだ明治時代の頃、1900年代初頭頃の話。
とある女性が、その頃の雑誌の読者交流コーナー欄で
知り合った自分と同じ女性だと名の乗る人と
手紙のやりとりを始めて、1年ほど続いた。
(いわゆる文通ってやつですね)
それで、
お互いに顔も知らない、手紙の文面だけのやりとりだったので
相手の女性の方から、「是非とも一度会ってみたい」とか言われて
こっちも相手がどんな女性なのか気になったので
(1年以上、文通しているし、結構気の合う人ではないかと・・・)
とりあえず会ってみることにした。
しかし、実際に、待ち合わせして会ってみると
なんと相手は 男 だった。
相手いわく、今まで、当時流行していた女性風の文字遣いで
手紙を書いていたのだと、、、
そして、あなたのような素晴らしい女性との出会いを心待ちにしていた、
というのだ。。。
会いに行った女性は、「えっ!はぁ?」と思って、
なんかヤバい、と思って、
すぐさま逃げ出すように
なにも相手と会話せずに、家に帰ってきた。
しかし、そのあとも、手紙で家まで、何度も
「また、あなたに会いたい!」
という内容の手紙が、しばらくの間、続けて送られてきた、、、
ということであった。
とにかく、そういうことがあり恐怖体験をしたので
見知らぬ相手との文通には、ほとほと懲りた、ということでした。
まず、当時、こんな感じで
女性向け雑誌とかの読者交流欄とかをキッカケとして
知らない女性同士が文通を始める、といったことが多かった。
当時の流行ですね。
まぁ、そのまま、ずっと文通だけで、一度も会わないってことの方が
多かったのですが・・・
そこに当時の一部の男性が目をつけて
女性との出会いを求めるために利用することがあった、、、というわけだ。
女性側としては、もっと警戒すべきでしたね。
まぁ、どうしても、あなたに会いたいっていう奴には
なにかしらの下心があるわけで。
あと当時、手紙に添えて、自分の写真を送り合う、と言うことも無かった。
そういう習慣も無かったし
まだ写真自体も若い子が気軽にとりにいくようなもんじゃなかったし
(プリクラ感覚ではない)
家庭用のアマチュア向けのカメラ自体、かなりレアな時代。
また、それ以前に、今なら各家に置いてある固定電話でさえ
十分に普及していなかった。
金持っている人の家にしか電話が無かったので
電話で相手の声を試しに聞いてみる、とかさえできなかった。
(公衆電話も通話料金が高く、
台数もそんなにないので、一般的ではなかった)
まぁ、そういう時代だったので
もしかしたら、今現代よりも、いろんなところで機会さえあれば
女性をよそおって、
他の女性との交流ないし、出会いを求めやすかったのか、、、
そういう男が多かった、のかもしれませんねぇ。
他の人から口頭で、または本などで
あの人物は、あ~だった、こ~だった、と間接的に聞くより
直接その人が書いた文章なり、手紙を自分で読んだ方が
その人の、人となりが分かるってもんですよ。
まぁ、外国の人だったりしたら
翻訳された物ではなく
自分が、そこの言葉をある程度読めないと、、、、
ってことになりますが。
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