私の住んでいるところは、平野でまわりにたくさん田んぼがあって
田舎と言えば結構田舎なのですが
ほどほどに民家も密集していて、それなりに人口も多いです。
京都に近い場所です。
ですから、まわりにスーパーやコンビニが少なくとも
私の住んでいる近所で
個人で、空いている家屋を借りたりして
レストランやパン屋を開いたりする人も、昔はよくいたのですが
最近では全部撤退して、また空き家になっています。

単に、予想に反して客が少なかったから撤退した、というわけではないと思います。
普段、日中、店の様子を見に行ったら
それなりに客も入っていましたし、個人の店としては
まずまずの出入りはあったと思います。
極端に人のいない地域ではないので、
だからこそなんで撤退(閉店)したんだろう、と
最近まで疑問に思っていました。
それで、最近たまたま
私の家の近くにあった個人経営のレストランで
短期間のバイトで働いていた元従業員の人達と
集まって話す機会があったのですが、
(地元で同年代で集まった)
どうやら「近所づきあいがめんどうだったのではないか?」
ということを話していました。

レストランであれば、近所の人から
平気で、「次払うからツケといてくれ」とか言ってくる人がいたそうです。
またそれに、注文をとって飲食しても、なかなか店から出ていかず
近所のたまり場みたいな感じにもなっていたそうです。
(回転率が悪くなっていた)
だから人がたまらないように、レストラン側としては
テーブル席を少なくして、カウンター席を増やしたそうなのですが、
客(近所の人)から、あーだこーだ、うるさく言われたみたいです。
しかし、近所づきあいもありますし、レストラン側としては
強く客(近所の人)に物を言えなかったらしいです。
他にも、客(近所の人)が店内に貼ってあるポスターを「かっこいいからくれ」
とか言い出して、しぶしぶ経営者がはがしてあげたこともあるそうで。
なので、話を聞いて、そのレストランは
そういう客とのやりとりによるストレスが積み重なって
区切りのいいところで、閉店して撤退していったのではないか?
と、思った次第です。

またその場に私の家の近所にあった
個人経営のパン屋で働いていた元従業員もいたのですが
(これも短期のバイトだったみたいです)
近所のじいさまが、店頭に人がおもむろに立っていない時に
パンとかジュースいくつか
普通に万引きしていた、ということを話していました。
近所内の顔見知りなので、これもまたパン屋側としては
強くなにか言えなかったみたいです。
例え、警察呼んだとしても、その後がめんどくさそうだったみたいです。
(加害者の身内がうるさいのか、それに近所で長年住んでいて態度もでかい)
客の中に、パン屋の経営者よりも長年近所の地域で
根付いている人が多いですから、客に強気に出ると
変な噂を流されたり、妙なところで嫌がらせをされる可能性があったので
(というか、あったらしい)
近所の人が万引きしても、少額であれば目をつむっていたのでしょう。

あと近所の人が、
店にパンをたくさん注文して
(会社関係の人だったか、会社の行事で必要だとか)
店がたくさんパンを作って用意しても、直前で
「いらなくなったからキャンセルする」とか
普通に言ってきたそうです。
それで仕方なく店頭に並べたけれども、廃棄がたくさん出たみたいです。
(この時も何も言えなかったのか・・・)
また他にも近所の人達から、
腰が痛くて店まで買いに行けないから
家まで配達してくれ、とか1個2個のパンの量でも
しつこく言われていた、らしいです。

レストランにしてもパン屋にしても経営者側も生活がかかっていますので、
上記であげたような理由だけで撤退しているわけではないのでしょうが、
なんにせよ、あまり田舎で個人経営で軽はずみに店を開くべきではない、と思います。
チェーン店のコンビニやスーパーであれば、
近所付き合いも希薄になるので、変なクレーマーや客に対して
警察を呼んだり、と冷淡な対応も気軽にできるのですが・・・
自分(店側)が被害者なのに、それをうるさく加害者に訴えたならば
いつの間にか村八分になるという、理不尽が
普通に現代の田舎ではありますね。
田舎で個人経営の店を出して上手くやっていける人は
近所の人との人間関係と対応に
かなりの自信があるのでしょう。
もともとその地域に長年住んでいたり
発言力もあって、かつ客も選べる人だったりして。
でなきゃ、やっていけないでしょう。
他の地域から突然来た人にはちょっと無理ですよねー。
・・・・・ということで今回の記事は以上です。
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