疎遠になった実の子供が、勝手に親の家に入ると侵入罪か?

 

 

<質問の概要>


もし、父親と母親が離婚して、その子供が母方に引き取られたとします。

それで子供は母方の実家に住むことになりました。



しかし、その子供が、

元住んでいた父親の家に忘れ物などをして、取りに行きたい場合に

勝手に父親の許可なく、父親の家に侵入した場合、

一応理屈の上では窃盗、または 住居侵入罪 などの罪になってしまうのでしょうか?



親が離婚しているとはいえ、父親からしたら、

ちゃんとした血のつながった子供なのですが、

どうなのでしょうか?



以上よろしくお願いします。

 

 




<弁護士回答の概要>


自分の忘れ物とはいえ現在は父親の占有下にあるので、

勝手に侵入して持っていけば窃盗罪になる可能性があります。



しかし 親族相盗例 による刑の免除される親族には、

「直系血族」とあり、

離婚した妻の、血のつながりのある実の子供も含まれます。

ですから、理屈の上では窃盗罪にはならないでしょう。



しかし勝手に父親の家に入るということは、窃盗以外に、

住居侵入罪が成立することになります。



住居侵入罪は親族相当例の適用外なので、

「直系血族」、すなわち

血の繋がりのある子供であっても刑は免除されません。



以上参考までに。

 

 

 

 

<私の考え>


さらに弁護士に話を聞いたところ、

実際に今回のケースで父親に通報されたところで、

起訴されるかは別であり、また、それ以前に、

警察が「実の親子間の出来事だから」と、

取り合わないケースもありえるそうです。



それに離婚する前(事前)に家の鍵を渡されていた場合などは、

父親が後から何と言おうと

父親の意思に反した立ち入りとは認められにくくなるそうです。



さて、そもそも親族相盗例とは何か?

ざっくり説明すると、

自分の親族が加害者だった場合に、一定の犯罪に関しては刑を免除する規定です。

例えば自分の子供が、親の財布から金を盗んでも犯罪にはなりません。



親族 とは、主に「配偶者・直系血族・同居の親族」のことを指しています。

血のつながった実の子供は、直系血族ですので、

問題なく適用されますね。



しかし「一定の犯罪に関して」と言いましたよね?

窃盗罪は、親族相当例に適用の規定がありますが、

住居侵入罪は親族相当例の適用外となっています。

もちろん傷害罪や殺人罪はもってのほかです。

詳しく知りたい方は刑法第244条を確認されてください。



ですから理屈の上では血のつながった子供といえども、

父親に対して、住居侵入罪の犯罪が成立しますが、

上記の通り、実際に通報されて立件されるかはちょっと疑問です。

 



しかし昔たしか、ニュースか何かで見たのですが、

遊び好きの孫が、自分の祖父に「金貸して」と迫り、

断られたから、

勝手に祖父の家に侵入して金を持ち出そうとして、

祖父に警察に通報されて逮捕されていたことがありました。。。

余程祖父から嫌われていたのか・・・



しかし、また後日改めて説明すると思いますが、

親族相盗例で親族間の犯罪がある程度多めに見られるとはいえ、

あくまで刑事で処罰できないというわけであり、

親族間でも損害があれば、

民事で 訴訟などを起こして損害賠償請求などはちゃんとできます。



今回は結構おざなりの親族相盗例の説明になりましたが、

少しずつ、また例を挙げながら話していきたいと思います。



私が文章として書きだすことで、

私の頭の中の親族相盗例に関する知識を少しずつ整理していきたいので、

私自身のために書いていくことでしょう。



・・・今回の記事は以上です。

 

 

 

 

SH

 

 

 

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