その昔、すごく動物好きな、偉いお殿様がいました。
その、お殿様は、犬・猫はもちろんのこと
鳥さんのこともすごく大切にしようと思いました。
なので、ある日、
「 鳥のことも、全員みんなで、すごく大切に扱いましょう! 」
というお触れ(法律)を出しました。
そのお触れが出されて以降、
鳥を銃で撃って、それを売ったりしていた人達を
関係者も含めて何人も切腹させ、その上
そいつらの子供も全員、島流しにしたり、、、、
さらには、鳥(ツバメ)の内臓が病に効く、と聞いて
自分の病気の子供のために、鳥を狩ってきた親を
その病気の子供とともに処刑したりと、
大切な鳥をいじめる奴らを片っ端から、がんばって処罰していきました。
そして、その巧が奏じたのか、いつのまにか
町の中や、その周辺で
誰も鳥をいじめようとする悪い奴らは、ほとんどいなくなりました。
そして、鳥たちは、以前よりもさらに
悠々自適に飛び回って安全に暮らせるようになったので
町の中は鳥の巣だらけになり
鳥の数は、ものすごく増えました。
お殿様の考えた御触れによって、鳥社会の平和は守られたのです。
しかし、鳥があまりにも増えすぎたため
さすがに鳥たちを優遇しすぎたことに気づき
鳥は以前と変わらずに、いじめてはいけないままだけども
「 町の中で、できた鳥の巣であれば、破壊、または撤去してもいい 」
ということになりました。
けれども、その鳥の巣のなかに、鳥の卵があれば
その卵は壊してはダメで、大切に保護しなさい、と付け加えられました(笑)
大切な次世代の鳥たちの小さな命ですからねぇ。
それはもぉ大切にしないと。。。
そうこうしている内に、いつのまにか秋になり、
綺麗に紅葉している山に
そのお殿様は気分転換に紅葉狩りに出かけました。
その際に、自分が今まで、
悪人どもから大切に守って保護してきた鳥に
頭から糞(フン)をベショリとかけられてしまいました。
鳥からの素敵なお礼でした。
そして、お殿様は
「 今まであれだけ大切に保護してやったのに~
この恩知らず共め! 」
と、鳥たちに対してキレてしまい
その出来事以降、
町の中で鳥達が、我が物顔ではしゃいでいたりしたら
積極的に捕らえるようになり、捕まえた鳥は牢屋、、、つまり
鳥小屋に監禁するようになってしまいました。
( ここまできても、まだ鳥は殺したりしていじめたらダメ・・・ )
そして、その牢屋という名の鳥小屋に入れられた鳥たちを
運搬の用の鳥カゴに移して、
そのカゴに
上から外の様子が見えないように黒い布をかぶせて
そのまま日本から離れた孤島まで船にのせて運んでいった。
つまり、町中で捕まえられた鳥達は、
みんな島流しの刑(流罪)になったのでした。
そして、島でおろされた鳥達は、そこで、カゴから解放された。
この島で今後、慎ましく暮らしていきなさい、ということ。
しかし、鳥達が、そのまま大人しく刑に服する
なんてことはするはずがなく
解放された瞬間にバサバサと、みんな飛んでいき
また元の、お殿様のいる町へと戻っていくのであった。。。
一体、なにしに、わざわざ連れてきたんだ?
それと、運送中のカゴに布とかかけても、鳥達には全く意味は無かった。
チャンチャン。
この話の1番怖いところは、
結構ガチで、話の内容の大部分が実話だと言うところ・・・
SH
<江戸時代 鳥 動物 愛護 島流し>