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交通事故の現場で相手につい謝ったら全責任取らされるか?

かわいい

 

 

 

 

車を運転していて、車同士の接触事故を起こしてしまった時に

つい自分が(全面的に)悪くなくとも

日本人であれば、相手を気遣うつもりで

「ごめんなさい」「すみません」「申し訳ありません」

など、と言って

とっさにその場で“謝ってしまう”ことってないでしょうか?

 

そして後日、

自動車の保険金の交渉の話(過失割合うんぬんの話)とかになった場合

相手から

「お前、事故の時にその場で謝っただろ?

自分で自分の非を認めたってことじゃないのか?全部責任とれよ!」

とか言われることがあります。

 

それで実際に、

とっさに上記で述べた

「ごめんなさい」「すみません」「申し訳ありません」という言葉をもちいて

事故の現場とかで、相手にとっさに謝ってしまったら

すべて自分の責任だと認めたことになり

その後、いろいろと不利になってしまうのか?

ということを今回、弁護士さんに質問してみました。

 

そしたら

「責任がなくとも、とりあえず謝ってしまうのは、

日本の習慣・文化なので、一言二言謝っても

謝罪した人が自分に責任のある事実を認めたことにはならない

・・・とのこと。

 

あくまで、つい謝ってしまっても社会儀礼上の挨拶(あいさつ)や習慣としてしか

見られないことが多い、ということみたいですね。

 

また、

「とりあえず、自分から軽く謝ることで話し合い(和解)が

スムーズにいくこともあり、社会生活を送る上では、

むしろ大切な対人対処法でしょう。

それに具体的な事実をその場で認めたわけでもなく

“すみません” “ごめんなさい” だけでは、何のことか分かりません。

人に対して声をかける時でも 

“すみませ~ん?” って言いますからね」

とも、弁護士さんは言っていました。

たしかにその通り。。。

 

 

( たとえば、通りすがりの他人と肩をぶつけたり

電車の中で足を踏んでしまった場合などは

やってしまった自分が

軽く相手に「すみません」と、謝らないと気まずくなりますよね?

しかし、そのように謝ったとしても、

肩がぶつかったのは人混みだったことが原因だったり

足を踏んでしまったのは電車が揺れたことが原因だったりするので

「すべて自分の非であると認めた」、ということにはなりません。

あくまで相手の気遣いのために「すみません」と声をかけた、と見なされるってことです。 )

 

 

それに、

交通事故(車同士の物損事故)を起こしたときに

とりあえず、その場で謝ってしまったけれども

あとから、

実は相手の信号無視によって引き起こされた事故だと

判明することはよくあるみたいなので

こういったことから車同士の事故の場合

謝った人が自分の責任を認めた、ということにはなかなか、ならないみたいです。

 

また、たとえば、もしも民事裁判(民事訴訟)まで起こされて

慰謝料(賠償金)の請求をされた場合、

裁判の外(事故の現場)で “自分の非を認める発言” を相手にしたとしても

民事裁判においては自白した(全面的に自分の非を認めた)ということにはなりません。

 

実際に民事裁判の中で、相手が

「お前あの時、謝ったじゃないか~!」

とか主張してきても、自分からは普通に

「謝ってない、知らん」

と主張しておけばいいのです、それで問題ない。

 

また、自分が謝罪した時の音声をボイスレコーダーとかで録音されていて

それを証拠として提出してきても

「自分の非を認める意味で、“すみません”、とか、“ごめんなさい”、

と言ったわけではなく、その場の相手への気遣いで言っただけだ」

と、自分からは主張しておけば

裁判官も分かってくれるでしょう。

 

 

・・・まぁ、しかし

状況によっては

「すみません」「ごめんなさい」「申し訳ない」などと発言してしまったら

自分にとって不利な事実

(・・・刑事的な事案であれば、自分に故意や過失があったこと)

を認めてしまう(自白する)ようにとられることがある、、、、と

弁護士さんは言っていました。

 

たとえば、交通事故が起きた際には事故処理のため

警察を呼びますが

その時に「スミマセン、私が悪かったです」みたいなことを

軽く言ってしまうと

警察はそのまま謝った人が悪かったような

事故の調書(報告書)を作成することがある、とのこと。

 

なので、警察が事故現場に到着した時には

あまり警察官の前で

自分に非があったような発言はひかえておいた方がいいでしょう。

事故の状況を、自分にとって都合の悪いことはなるべく言わないように

警察官に伝えておきましょう。

 

 

それに今の世の中では、

素直に謝る人(というか自分の非を認める人)の方が少ないです。

たとえ、どう考えても自分が悪いとしても、

逆に開き直って怒り出す人の多いこと多いこと。

 

車同士の接触事故の時でも

こちらの車の横原におもいっきり車をぶつけてきても

警察官の前で

「むこうから車をぶつけてきました~、私悪くないですぅ」とか

シラを切るというか開き直る奴がよくいますが

警察官が両方の車の傷やヘコミを見て、

シラを切る人に対して

「あんたの車の方からぶつかってきたんじゃないの?見れば分かるよ」

と返すと、むくれてイライラし始めたりします。

 

こういう人を見ていると腹が立ちますが

その往生際の悪い精神だけは少し見習うべきかもしれません。

すぐに、なにかあったら、自分が全部悪いと思い込んで

ささいなことで謝りだすのはよくないことだと思います。

 

とにかく、どんな事故でも全部自分に責任があるケースは少ないので

尻込み(あとずさり)しないようにしましょう。

 

 

 

 

 

SH

 

 

 

 

 

競争社会や訴訟社会で育ったアメリカ人が、

素直に自分の非を認めないことは今も昔も有名な話ですよね。。。

 

この本はちゃんと日本人とアメリカ人との考え方の違いについて

著者によって詳しく考察されていて、

たぶん「なぜアメリカ人が謝らないのか?」について書かれている本は

この本以外にも世の中にたくさんあると思いますが

あくまでそれらは読み手におもしろおかしく感じられる

アメリカ人との間のエピソードだけ書かれた本であって

この本が一番丁寧に

“アメリカ人が、なかなか謝らない理由”について書かれているものだと思います。

 

まぁでも日本の国際化もそれなりに進んできたせいなのか

最近の日本人も謝るというか、どんなことでも

自分の非を素直に認める人は少なくなってきたと思う。

 

現代の日本社会では、非をそのまま認めてしまったら

「やっぱりお前が悪いんじゃないかー」とか言われて

責任を全部押しつけられて捨てられてしまうことが多いですし

仕方のないことなんでしょうがね。。。。

 

なので、そのようなことから

他人にすぐ謝ったりして、

自分の非を簡単に認めなくてもいいのです、、、が

せめて家の中、つまり身内に対してだけは

「なにか悪いことしたな~」と思ったら

素直に自分の非を認めて謝るようにしておきましょう。

家族にだけは素直にならないと、自分の心がゆがんでしまうので。

 

 

 

 

 

<物損事故 事故>