<質問の概要>
祭りや縁日の時に、クジ引きの屋台がよく出ていますが、
その屋台のクジ引きに、
1等賞等の、高価な景品がもらえるクジだけ、
最初からご丁寧に抜いてある場合がありますが、
そういったことに実際に自分が直面して、警察を呼んでみた場合、
警察は詐欺罪や景品表示法違反で立件してくれる可能性は高いのでしょうか?
例えば、考えられるケースとしては、
① 屋台のクジ引きで、1回300円か400円のクジ引きで、
数万円つぎ込んでも、全く1等や2等などの高価な景品が当たらなかった場合とかなら、
どうなんでしょう?
(要は、当たりクジ自体そもそも入っている可能性が低い場合)
また、
② 1等や2等などの当たりクジが実際に入れてあっても、
本数が少なくて、極端に高価な景品が当たる確率が低くしてある場合だったら、
どうなんでしょう?
以上、よろしくお願いします。

<弁護士回答の概要>
① の場合は、
一応、詐欺罪や景品表示法違反にもなり得ます。
しかし屋台のクジ引きということもあり、
実際に高価な景品の当たりクジが入っていることを、
クジを引いたお客さん自体が期待していたか疑問ですし、
お客さんが「騙された」といえるか微妙なので、立件は難しいでしょう。
② の場合も、
詐欺罪や景品表示法での立件はもちろん難しいでしょう。
① 、②の場合とも、
実際に警察を呼んでも、
詐欺罪や景品表示法違反で立件してくれないでしょう。
たぶん取り合わないと思います。

<私の考え>
皆さん今年の花見には行きましたか?
結構、屋台出ていましたよね?クジ引き屋台も含めて。
昔から、ああいう屋台のクジ引きには高価な当たりが入っていないと有名ですが、
実際には数は本当に少ないですが、1本か2本くらいは入っているそうです。
(実際に1本も入っていないと変な奴が大金はたいて、
全部クジ引いて、いちゃもんつけてくる可能性もあるから、その対策として)
しかし全く高価な当たりが入っていないことも屋台によってはあるそうです。
まぁ一応こんな胡散臭い屋台とかも、
どこかの組合に入っていて、自治体や警察の許可をとって、
祭りの時に屋台を出しています。
(そういうことも立件されない要因の一つなのかもしれませんね)
しかし、実際に屋台出している人たちは、
大体ヤクザ崩れと一般市民との間の、グレーゾーンの人達が多いと思います。
まぁ怖い人というか、怖そうな人であることには間違いないと思います。
(気性も荒いですし)
そんなことを知っているのか、知らないのかは、私も知りませんが、
大分前に、とある人 が、祭りのクジ引きの屋台に、
実際に現金で大金 を持っていき、
店にある全てのクジを全部引く宣言をして、
10万ほど使って全てのクジを引いたことがあったらしいです。
するとなんと一つも高価な当たりクジが出てきませんでした。
そしてそのことをその屋台の店主に指摘して揉めていたら、
後ろからソレ系のおじさんが出てきてさらに揉めていました。
(そしてそのおじさんが、「もう高価な景品は出尽くしたんだよ!」とか言い出す)
しかし、それでも、
まわりでその様子を見ていた子供たちに、
「当たりなんて入っていないんだよ」とか、
叫びながら教えていましたが・・・
(しかし、結局何も呼ばずに、10万無駄に使っただけで終わってしまった)
「よくぞここまでぇ~」とか、思いました。

それでは、
上記の質問・回答の概要について、
少しお話ししましょう。
① の場合は、理屈上詐欺罪にはなるようですね。
ただ詐欺の立証(特に故意)も難しいですし、
立証できたとしても、
「そもそも屋台のクジとは当たりが入っていないものだ」
という風に、昔からまわりから認知されているので、
そのことを知らずに引いたやつは、
「高価な当たりが入っていないことを知らなかっただけ」であって、
騙されたとは言えないから詐欺罪にはならない、ということなのでしょう。
理不尽ですがね。
(射的だって重し入っていることはみんな知っていますし)
クジ引きで1等賞狙って金出して次々とクジ引く奴が、
馬鹿だってことなんでしょうかね? (昔、結構私も引きましたが・・・)
② の場合も、
一応当たりは入っているので、当たる確率は低くても、
詐欺罪はギリギリ触れないってことなんでしょうね。
① 、②とも詐欺罪での立件が難しいなら、
もっと構成要件の解釈が複雑な 景品表示法 での立件もあり得ないでしょう。
あくまで「祭りのクジ引きとかの屋台で、高価な商品は当たらない」、
ということを前提とすれば、
祭りに来た人が、1回2回遊んで、祭りの雰囲気を楽しむためだけに屋台が置いてあるのでしょうね。
警察だってそういう認識で祭りの時に巡回しているだけなので、
そういった屋台の運営方式には基本口は一切出さないのでしょうね。
逆に「詐欺だ!犯罪だ!」とクジ外れて、
屋台の前で喚き散らす奴が、
屋台の業務妨害として、警察に連れていかれる可能性の方が高いでしょう。
「空気読めよ」ってことなんですかね。
本当に高価な景品欲しければ、
屋台でクジ引くよりも、おもちゃ屋に行って直接買ってきた方が、
金かからずに済むと思いますし、現実的でしょう。
(中古で安いのだってありますし)
ここまでいろいろなケースを話しましたが、
ならば、クジ引きの屋台とかは、全く当たりを入れなくとも、
一切立件されないのか?と思うかもしれませんが、
実際に詐欺罪で立件されたケースもあるようです。

どこぞの話ですが、
被害者が1回数百円のクジ引き屋台で、
数万円以上つぎ込んでも全く当たらなくて、
警察に相談して、警察がその屋台を捜索したら、
高価な当たりクジが一つも入っていなかったので、
その屋台を詐欺罪で立件した事例があるそうです。
(たぶん被害者の粘り勝ち、そうとう警察で事情を詳細に話し、
被害者心情を訴えたのでしょう)
なので、
最初に当たりクジが「これだけ入っている」と本数を明言したり、
全く一つも当たりクジを入れないという事態は、
屋台の運営としては、避けた方がいいのでしょうね。
ある程度、上記で述べた通り、
当たらないことが認容されていることとはいえ、
あからさまに 客を騙そうとしているのは立件される場合もあるってことですね。
・・・ということで今回の記事は以上です。
そういえば最近行った花見祭りで、
クジ引きの屋台前にたむろっていた小学校高学年くらいの子供達が、
クジ引き屋台の店主に(若い男性)、
「おっ、景品に拳銃置いてあるじゃん!(モデルガンですが・・)、
これって犯罪じゃね?
あそこのテントの下にお巡りさんたくさんいるから
(祭りの警備のために配置された警察官たちがテントの下に集団で椅子に座っていた)
ちょっと言ってきてやろうか?
そしたら兄ちゃん逮捕されるのか? 」
とか、唐突にふざけ半分で次々と言い出して、
めちゃくちゃ店主の男性がビビっていてきょどっていた、という光景を見かけました。
見ていてかなり気の毒でしたし、
(しかも本当に子供が警察官のところへ走っていきなんか言っていましたし<笑>)
一番怖いのは何しでかすか分からない、
怖いもの知らずの子供なのかもしれないと思いました。
SH
見ていて美味そう。
まぁ写真で見ていて、いろいろな屋台の食べ物があるんだなぁ~とか
思いますね。
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<縁日 祭り 屋台 くじ引き くじ 当たり 詐欺>